今回は理系大学院生の永遠の悩み?ともいえる研究内容についての話をしようと思います。
なんでこの話をしようとおもったか?
最近の大学院関係の記事に書いている様に、私は機械系の大学→大学院修士を経て、メーカーに(無事?)就職しました。
↓この記事とか…

上の記事でも書いた通り、私は機械系の学部の中でもどちらかと言えば主流でない?(人気があまりない?)材料力学系の研究室にいました。
その材力系の研究室の中でも私は理学よりの研究(在籍していたのは工学部です…)をしていました。
そのため教授も私の実施している分野に明るくなく、(どちらかと言えば新しく研究領域を広げるために設定された研究内容でした)自分も周りと比較して自分の研究内容や研究成果が劣っているんではないかと日々煩悶していました。
そんな私でも今現在こうして大学院を修了して普通に会社員をやっていけてるので、私みたいに自分の研究内容に悩んでいる人の心の支えになればと思い記事を書いています。
研究内容がクソと思っても大丈夫な理由
- 学部卒(卒論)は参加賞、修士(修論)は努力賞
卒論や修論の時期になると良くこのような言葉を聞いたことがありませんか?
この言葉を簡単に説明すると…
卒論に関しては大学の指定したフォーマットに則って、ある程度の分量(Wordで言えば20~40枚くらいでしょうか?)を書いていれば、研究の新規性や内容が微妙でも審査に通る。
修論に関しては、卒論よりは明確な研究意義(問題提起)や論文としての分量(100枚前後?)が必要であるが、そのように論文の体をなしていれば、ネガティブデータ(失敗データ)でも審査に通る。
というような内容です。
このように修論は詭弁でも良いので何らかの問題提起をして、その問題に対して取り組んだ手法と結果を書いていれば、例えほぼパターンワーク(この条件はこういう結果でした~というものを並べたもの)であっても修了できるといわれています。
実際に私も自分の研究のこじつけ感に辟易していて、学会や修論で痛いところを突かれて答えられなかったり、「違う」と言われたこともありますが、無事修了できていますw
じゃあなんでこれで大丈夫かというと
今の理系の大学院についてはほぼより良い企業に就活するために行く人が多いです。
ずっと研究をしてきた教授達もこのことは承知済みで、わざわざ企業の内定が出ているのにそれを落として、もう一年研究させるというのは、企業と大学の関係に泥を塗ることになりますし、担当の教授の一存で決定するには重すぎます。
さらにこのように自分の研究が他人と比べてクソだと思ってしまう人は生真面目な人が多いかと思います。
(そもそも根っからのクズの人は、研究に興味なんて湧きません)
したがって、口の悪い言い方になりますが、この悩みを抱えている人は言ってしまえば
頑張っているけど、研究成果が良くない(と思っている)コスパの悪い人
ということになり、教授にとってももう一年研究させるのはあまり割に合いません。
そのためほんとに結果が微妙な人には早くギリギリのクオリティでもいいから修論を書いてもらって就職して欲しいと思っていると思います。
(余程教育的な教授なら別ですが…)
大学院を無事に修了するために重要なこと
あまり自分の研究に気負い過ぎない
どれだけ自分の研究がクソだと思っても、それをこじらせてうつになって精神を壊しては元も子もありません。
精神疾患になってしまうと逆に就活とかに不利になるため、
毎日自分で考えて研究していれば修了できるんだとたまには楽観視してリラックスすることも重要です。
自分の研究に似た論文を沢山読む
これは自分に与えられた研究テーマが漠然としているな~と思っている人に有効です。
研究のロードマップを立てるのは思っている以上に大変です。
それが自分の中で未知の分野であればなおさらです。
ここでよく見るべきなのは
- どんな問題提起をしているか(どの位のレベルの問題提起か?)
- 研究の手法はどのようか(自分の研究室で再現できそうか?)
- 研究の結論はどんな感じか(どの程度のレベルのオチなら大丈夫か?)
かなと思います。
さらに論文を読むのが必要な理由としては
「自分の論文の問題提起の際の参考文献が必要だから」です。
大学院の研究というのは全くの新規ということは99%無く、それまでの手法ではこういう問題があって自分の研究ではこういう問題提起をしてそれらを解決しようと思いますといった研究要旨であることが大半です。
このように過去の研究の流れにある程度沿うことで、研究の正当性を保証しているんですよね。
修論の一章目である研究背景の章においても10~20編は参考文献を挙げながら研究背景・目的を書くことになるので、詳細な既往論文調査は必須だと思います。
研究をやっている(良い子ちゃんである)アピールをする
教授も人間であるので、研究成果が全く出ていなかった場合でも
ほぼ研究室に来ず、研究に興味がないクズより
毎日研究はしているけど、成果は出ない無能の方がお情けを与えたくなります。
本当の最悪のケースを想定するなら自分の頭で考えて研究しているアピールだけはしておきましょう。
(心の中ではどうせ修了できると思いながらねw)
修論の第一稿は早めに教授に確認してもらう
教授が教えることを放棄していないかぎり、どんな無能学生でも卒業させようとさせます。
自分のまとめ方が本当に修論審査に足るかどうかを早め早めに教授に確認してその都度修正していくのが賢明です。
逆に一番最悪なのが修論が書けないと自分の殻に閉じこもり、連絡が取れなくなってしまうことです。
とにかく誰の力でもいいから借りて修論は完成させてください。
さいごに
いまの自分の仕事内容は修士時代の研究内容とは全く関係ありません。
それでも新たに知識を教えてもらって、日々勉強しながら仕事をすることができています。
なので自分の研究内容がクソだから就活・仕事もお先真っ暗だと思って精神を病んでしまうのは
人生の中で最も活動的な20代前半を無駄にしてしまう非常にもったいないことだと思います。
今の研究はクソだけど、それは将来の仕事には関係ないんだとある程度楽観的に、だけれどもやるべきことはしっかりやって
無事に大学院を修了してもらえればと思います。
それでは。