Twitterには先に書きましたが、遂に私が保有しているイオン株(8267)の株主優待が到着しました。
今回はその感想と株主優待の詳細について話そうと思います。
そもそも株主優待とは?
株は一般的に保有している場合、「配当金」と呼ばれるお金(企業の利益)が貰えます。
株主優待とはその「配当金」とは別に、企業から特別に配られるプレゼントのようなものです。
貰えるものはQUOカードや自社商品券などの金券や、自社製品・サービスに関するものなど様々です。
すべての上場株式会社が株主優待制度を行っているわけではありませんが、現在1,500社以上がこの制度を実施していると言われています。
個人投資家からも投資理由の一つとして株主優待が大きな割合を占めるようになってきています。
イオン(8267)について
イオン(8267)は田舎でよくあるAEONを運営しているイオンリテール、郊外でよく見る複合型施設を運営しているイオンモールなどなど国内外300の企業を纏めている持株会社です。
よくホールディングス(HD)と呼ばれる持株会社ですが、持株会社とは他の企業を纏めるために株式を保有し・経営権を握るために設立された企業の事です。
イオン(8267)は上記のようなイオンリテールやイオンモールなど様々なイオン系列の企業を纏めている大元ということですね。
一般的にイオンと言われるとスーパー事業が思い浮かぶと言われますが、イオン全体でみると幅広い事業に手を出しています。
その主な柱としては一般的に以下の4つに分類されます。
- 小売業
- ディベロッパー事業
- 金融業
- サービス業
(ほかにもヘルス&ウェルネス事業や国際事業などがあります。)
まず小売業ですが、これが一般的に良く知られているイオンリテール、イオン北海道とかのスーパー事業です。
イオン公式WEBサイトでは総合スーパー(GMS)事業と呼ばれています。
イオンの展開範囲的に非常に良好な経営状況かと思われますが、最近の通期営業利益を見てみると、結構なマイナスになっていることが分かります。

また小売業にはスーパーマーケット(SM)事業が含まれます。
これはマックスバリュやまいばすけっとなどのイオン系列のスーパーマーケット事業が主となります。
SM事業についてはGMSと違い良好な営業利益となっています。

次にディベロッパー事業です。
ディベロッパーとは不動産開発のことで、イオンモールやイオンタウンといった大型ショッピングモール事業の事を指します。

ディベロッパー事業に関してもコロナ下でも黒字で推移しています。
次に金融事業についてですが、これに関してはクレジットカード事業や銀行業を運営しています。
イオンカードセレクトなどの様々なクレジットカードを発行している「イオンクレジットサービス」、
↓イオンカードセレクトは以下の記事でも解説しています!

ネット銀行+つみたてNISAや投資信託まで取り扱っている「イオン銀行」、
それら金融事業を取りまとめている「イオンフィナンシャルサービス」などがこれらに当てはまります。

金融事業に関しても、売り上げは黒字です。
最後にサービス事業についてです。
主な企業としては、
イオンモール内にある子ども向けアミューズメント施設「モーリーファンタージ―」などを運営している「イオンファンタジー」、
イオンシネマなどを運営している「イオンエンターテイメント」などがあります。

コロナの影響もあり、20,21年度については営業利益が減少し赤字に転落しています。
また、2021年3月から8月の事業セグメント別営業収益および営業利益は以下のようになっております。
事業セグメント | 営業収益[億] | 営業利益[億] |
---|---|---|
GMS事業 | 15,329 | ▲162 |
SM事業 | 13,820 | 141 |
ディベロッパー事業 | 1,787 | 197 |
総合金融事業 | 2,395 | 350 |
サービス・専門店事業 | 3,459 | ▲12 |
こうして見てみると、スーパー事業よりディベロッパー事業や総合金融事業の方が高い営業利益率を有していることが分かります。
言い換えると、イオンは小売で稼いでいると思われがちですが、金融や不動産で利益を稼いでいるということです。
この点が他のスーパーに無い強みとなっています。
イオンの配当金と株主優待
配当金
イオン(8267)の最近の配当金状況を以下に纏めます。
期間 | 一株当たりの配当金(中間)[¥] | 一株当たりの配当金(期末)[¥] | 配当性向[%] |
---|---|---|---|
2022年2月期 | 18 | ||
2021年2月期 | 18 | 18 | |
2020年2月期 | 18 | 18 | 112.9 |
2019年2月期 | 17 | 17 | 121.0 |
2018年2月期 | 15 | 15 | 102.6 |
イオン株の一株当たりの配当金は年々上昇しており、直近では18+18=36円となっております。
つまり私のように株主優待のために100株持っている場合、年間3,600円が配当金として貰える計算となります。
↓今回送られてきた配当金記録

ただ一つ配当性向が高めな点については注意です。
株主優待
イオン(8267)は株主優待も実施していて、その商品は「イオンオーナーズカード」です。
↓こんな感じの緑色のカードです。

イオンオーナーズカードはイオン株を100株以上保有していると貰うことのできる株主優待で、イオン系列でお買い物の際にキャッシュバックを得ることのできるお得なカードです。
具体的には、
イオン系列のお店でのお買い物の際に、
現金、WAON、イオンマークのクレジットカード、イオン商品券、イオンギフトカードでのお支払いで、
このオーナーズカードを提示することで、キャッシュバックを得ることができます。
キャッシュバックはその場で得られるわけではなく、キャッシュバック用のはがき「株主ご優待返金引換証」が
3/1~8/31までの半期のキャッシュバック分は10月頃に
9/1~2/28までの半期のキャッシュバック分は4月頃に
送られてきて、それを店頭で見せることで返還してもらうことができます。
一つ注意したいのはマルエツやカスミ・ウェルシア薬局などでは使用することができません。
キャッシュバック比率はイオン株の保有比率で決められており、具体的には以下のようになっております。
保有株数 | キャッシュバック比率 |
---|---|
100~499株 | 3% |
500~999株 | 4% |
1,000~2,999株 | 5% |
3,000株以上 | 7% |
キャッシュバックについては半期で累計100万円までのお買い物が対象となります。
なので、私の場合、100株保有しているので100万×0.03=3万円が最大でキャッシュバックされることになります。
(余談なのですが、私がイオン株を買った時から2~3万円分株価が下落しているので満額キャッシュバックされてようやくトントンになる計算です…)
現実的には、私は毎月2万円程度イオン系列のお店でお買い物をしているため、2万円×12か月=24万円の3%で7,200円が年間でキャッシュバックされる計算です。
そうすると株主優待を含めた実質の年間配当利回りは(7200+3600)/290000=3.7%まで上昇します。
生活必需品を無理なく購入してこの利回りが期待できるならお得だと思いませんか?
(これ以外にも株を3年、1,000株以上保有している人限定の株主優待がありますが、あまり現実的ではないのでここでは省略致します。)
イオンの株主優待を貰うための方法
1. 証券会社の口座を開設する
まず個別株を買うためには一般的には証券口座が必要です。
証券口座は銀行とかの店頭で作ることもできますが、現在はサービスや商品も充実しているネット証券がオススメです。
最初に作成するネット証券口座は「楽天証券」か「SBI証券」を作っていれば間違いありません。
(ちなみに私は楽天証券で購入しました)
ちなみに、証券口座の開設には1~2週間かかることが一般的です。
2. 証券口座に入金し、イオン株を購入
証券口座を作成したら、株を購入するために証券口座に入金する必要があります。
楽天証券なら楽天銀行、SBI証券なら住信SBIネット銀行などの提携銀行なら、口座残高が買付余力に反映されますが、それ以外のお金を使う場合、自分で証券口座に他の銀行口座から入金する必要があります。
イオン株は現在100株で27万円付近ですので、株価変動も含めて30万ちょっと入金しておく必要があります。
口座に入金できたら実際に購入(=約定)のための手続きに入りますが、この時に成行か指値で注文する選択があるかと思います。
成行はその時取引できる最も低い売り注文に対応して買い注文をする買い方です。
一方、指値は自分で購入する際の金額を指定してその取引が可能になったら注文が成立するという方法です。
成行注文の方が購入が確定しやすいですが、自分が想定した金額より高い金額で購入してしまう可能性があります。
一方、指値注文では金額に関しては心配ありませんが、まったく購入が確定しない可能性があります。(あまりにも株価とかけ離れた金額を指定している場合)
(ちなみに自分は成行で購入しました)
いつまでに購入すればよいかというと、オーナーズカードは毎年2回の株主権利確定日の株主名簿を基に送られてくるため、その日までに株主として登録されていなければなりません。
(購入してすぐに優待が送られてくるわけではないです。)
現在(2021年)の株主権利最終日は2/24と8/27になっています。(月末より4~5日早いと考えておくとよいでしょう)
この日までに株を保有していればよいということです。
(来年度の株主最終日については証券会社のお知らせからご確認ください)
またここで一つ注意ですが、権利付最終日付近はみんなが買おうとするので株価が割高になりやすいです。
なので長期で保有しようとしている場合は、なるべく株価が割安の時に購入することをおすすめします。
3. 株主優待が来るのを待つ
購入したあとは待つだけです。
2月末の権利確定なら4月中旬以降
8月末の権利確定なら10月中旬以降が優待が届く目安です。(大体2か月後目安)
また権利確定後から1か月後にご案内書が送付されると公式ホームページでは説明されていますが、自分の場合は案内書が来ないで、約1か月半後にオーナーズカードが送付されてきました。
まとめ
今回はイオンの(8267)の株主優待について紹介致しました。
個別株っていうと自分とは縁遠いな~と思う人がいるかもしれませんが、上手く活用すれば、普通の生活よりお得に生活することができます。
この記事がイオン株を買おうとしている人の参考になればうれしいです。
それでは。